今日の日付は8月31日。夏休みも残すところ後二日となった折、小中高校生諸君いかがお過ごしであろうか?
夏休み、それはゴールデンウィークなど目ではない超極大大型連休であるとともに、教師たちがそれにつけこんで異常なまでの物量で宿題を詰めこんでくる学生であれば切っても切れない青春の1ページ。
そんな中、僕が過去一番苦しんだのが『読書感想文』という恐ろしい宿題。
なぜ苦しんだのか?この宿題が嫌いな多くの学生は共感してくれると思うのですが、
ぶっちゃけ本なんか読んでも「面白かった!」以外の感想なんかない!
というのが正直なところ。
夏休みは明日を残すのみとなっているにも関わらず、白馬の王子様が手渡してくれる純白のハンカチみたいに未だ作文用紙に手を付けていない鼻たれ坊やたちが多いのでは?
そんなBlue tow's(青二才)に向けて、今回は超簡単に作文用紙2~5枚が埋まる読書感想文の書き方をご紹介!
思春期という多感であるはずの時期に、「面白い。」以外の感想を出せない共感性が著しく欠落した君を救いたい!今回はそんな記事になっています!
目指せ読書感想文マスター!
あ、ちなみに学生時代僕が住んでいた地域では基本的に8/31までが夏休みで翌日が土日になる場合は土日明けからが始業式になるので、9月2日が夏休み明けの始業式だと思って今この記事書いてるからね。
8月30日が2学期の始まりだった不真面目な学生諸君、
何というか、その・・・がんばれ!
ちなみにこのクソ長いブログの本題は「どんな本を選べばいいのか」というところからなので、前置きが長いことに怒らないでね。
そもそも読書感想文って何?
いや、信じたくはないんですけど、もしかしたらね?この世に『読書感想文』という夏休みの宿題が存在しない学校や地区、地域があるかもしれないじゃないですか?
もしくは、今年の夏休みになって唐突に「わが校も今年から読書感想文を採用しよう!」なんて頓知気なお上の意向に国語の先生も逆らうことができず、読書感想文という宿題を出すことになった。
そんな学校がこのそれなりに広い日本という国に存在しないとも限りません!
そんなわけでね、未だ読書感想文を知らない純情なボーイミーツガールに向けて、読書感想文とはどのようなものなのか?この日本語歴約22年の僕が説明して進ぜよう。
心して聞けい!
・読書感想文とは
僕の記憶上、読書感想文とは夏休み特有の一番つらく苦しい宿題。
インターネットの発展した昨今、計算ドリルや漢字ワーク、その他自由研究までがちょちょっとスマホで調べれば答えの出てくる時代。
にもかかわらず、読書感想文はその人間の国語力や読解力、日本語力や語彙力によって内容が大きく変調するために、この世に二つとないものが生まれてしまう。結果、盗作しようものなら一瞬で教師陣に「盗作した物。」とバレてしまい、後でこっぴどく怒られるという恐ろしい宿題。
その答えの無さが最終的なゴールをより不鮮明にしていることもあり、もっとも難易度の高い宿題としてトラウマとなっています。
中学生の時、僕はこの宿題が夏休みの最後まで残ってしまい世界の終末を知覚したことになぞらえて、「ヨハネの黙示録」と呼んでいました。
いや、やっぱ呼んでないわ。やめて、黒歴史なの、コレ。忘れて。
そもそも読書が好きでない限りただでさえ苦行な上に、どの本を読んでも結局出てくる感想は「面白かった。」か「面白くなかった。」かの一言。にも関わらず1枚400字の作文用紙を5枚、つまりは2000字近くの文章を書かされるという昨今のPTAであれば「子供に対するパワハラだ!」とも言いかねないようなもの。
ぶっちゃけ僕のときはあらすじを書いてある程度文字数を埋めた後、同じ言葉をオウムのようになんども反復してゴリ押しで文章を埋めていました。
結局のところ、苦し紛れにもほどがありますし、それだとやってて面白くないしモチベーションも上がらないから時間も掛かる。実際、やる気が出なさ過ぎて4時間くらいかけてましたしね。
しかし、今回はタイトル通り「速攻で終わらせる」ことが目標!
さらに、今年だけではなく、来年も再来年も使うことができるライフハックかつ、自分で書いてて「あれ、もう5枚書き終わちゃった?まだ書き足りないな~。」という漫画だったら確実に強キャラの発言ができるようになれることを目標としてこの記事を書いていきたいと思います。
目指せ!読書感想文で芥川賞!
流石に無理があるか。
今回の記事が目指すところ
端的に言えば、「とっとと作文用紙5枚を埋めて、さっさと遊びに行く」ための読書感想文が書けるようになるための記事になります。
如何に素早く、そして華麗に美しく作文用紙を埋めていくのか。その方法を紹介するのであって、決して読書感想文全国コンクールとかで金賞銀賞取るためのアドバイスを行う訳ではないということを念頭に置いたうえでこのブログを読み進めてください。
大体ですよ、金賞銀賞取るのなんか夏休みにわざわざ学校に出向いて先生にアドバイス貰うような超優等生にでも任せておけばいいの!我々は遊びたいの!
もし金賞や銀賞を狙っているという人が今このブログを読んでいるのであれば、恐らく時間の無駄なのでもっとちゃんと読書感想文の書き方を解説している記事を読んだ方がいいと思います。
ちなみに僕は読書感想文で銀賞取ったことがあるという揺るがぬ事実でマウントを取っておきます。よろしく。
どんな本を選べばいいのか
大前提として「本を読んでの感想」が読書感想文なんだから本を読まなければ始まりません。
じゃあどんな本を選べばいいのか?
というところに関してですが、これは正直なんでもいいと思いますよ。
僕の個人的な意見として感想文を書くことができるのであれば、それが本であれば別に漫画でもいいとは思うんですけども、それが先生たちに認められるかどうかというのはまた別の話。
あとはシンプルに感想文としてまとめる難易度が跳ね上がりすぎるので、よほど文章構成力が高くない限りはただただ滑稽な文章かつ、まじめに取り組んでないとみなされて後で書き直しを要求されることは必然。
あ、これ僕の実体験に基づく経験とかではないですよ?いや、ほんとマジで。
絶対掘り下げないからなこの話。
そんなわけで、読書感想文を書くにあたって選ぶのに適している本は、
・1冊でストーリが完結しているもの(ミステリーは除く)
・自分の読解力で理解できる内容
・何度も読み返したくなるくらいお気に入りの本
の3つあたりに注力して本を選べばよいのではないかと。
3つ全部の条件が整っていないからこの本はダメ!とかそういう話をしたいわけではなくて、とにかく自分が読みたいと思った本を選べばいいんですが、今回の3つはより読書感想文が書きやすくなる条件みたいなものですね。
順に説明していきます。
・1冊でストーリが完結しているもの
まず、これについてですけど、これは早い話感想文が書きやすい。
上・中・下巻構成だったり、1巻2巻と続くものだと難易度がやや高くなると思っています。なぜかというと、結末があるから「最終的にこうだったから面白かった。」というように締めくくりがしやすい点。
それとは逆に1冊で完結しないと、「こういうところで終わったために続きが気になる。」という簡潔な感想になってしまうので、なにより文章量が稼げない。何より上・中・下巻全部読むのは大変。読めたとしてもまとめ切ることが難しい。
読書感想文を早く終わらせるためには、作者が書いた1文を何倍何十倍もの文章に増大させることによって作文用紙を埋めることが最重要事項。
そんな中で、「こんな気になる展開で終わちゃって、いやんもういけずぅ!」なんて呆けたことを書いてる暇なんかないわけですね。
あとは横文字が多い娯楽小説、つまりはライトノベルなんかもあまり適さないと個人的には思っています。
理由としてなんですけども、横文字、つまりは「スーパーギャラクティックダークネスバーストォオオオ!(暗黒宇宙爆斬剣)」みたいな技名が入るようなものを感想文で書こうとする場合、たぶんなんですけども、
私は『スーパーギャラクティックダークネスバースト(暗黒宇宙爆斬剣)』が発動したとき、感動のあまり涙が止まらなくなり、食事は喉を通らず三日三晩この場面のことで頭がいっぱいになっていました。まずこの『スーパーギャラクティックダークネスバースト(暗黒宇宙爆斬剣)』という技は主人公が魔王との戦いで負けそうになった時に転生する前の世界のことを思い出して—
みたいに『それ』がなんなのか解説しなきゃいけなくなると思うんですよ。だってあなたの感想文を読んでる人は『スーパーギャラクティックダークネスバースト(暗黒宇宙爆斬剣)』がなんなのか分からないんですから。
となるとそれはもはや感想文ではなく説明文。
いくら文字数を稼げるといっても「読書感想文」という趣旨からは大きく外れる。
何より、痛い。読んでて痛い。
先生も「あイタタタ!この感想文イタタタタタ!」となってしまい、自分としても大きな黒歴史の1ページを刻むことになるのです。やめましょう。
やめましょう。
あとはミステリー小説ですね。
これも個人的な感覚なので、書けるという人を止めはしないんですけども。
早い話名探偵コナンを思い浮かべてみてください。めっちゃ人が死ぬやつ。
これを感想にすると多くの場合、
私は○○さんが死んだときびっくりしました。それと同時に犯人に対しても多少は同情の余地があると思う場面が多く、なんとも言えない気分になりました。しかし探偵による状況把握や周囲環境、他者の発言を細やかにとらえた深い推理力には舌を巻くばかりで—
みたいに高確率で事件についての感想が入ると思います。その事件が殺人だった時にはなかなかにジェノサイダーな感想文になっちゃうので、それはそれでどうかと思う訳ですよ。
ぶっちゃけ僕が書いた例文と同じ内容を書き込んだ日には先生から「お前は弁護士か!」というキレの鋭いツッコミを受けてしまいかねません。
それはそれで面白いかもしれませんけど、結局はその事件に関して、どういう経緯でどういう事態があり、どういう展開で事件に発展したのかという説明部分が多くなりがち。というか僕が書こうとするとそうなるだけかもしれませんけど、そういった理由で「読書感想文」ではなくて「読本説明文」を書きかねないので、個人的にはやりにくいなって。
正直、趣味で読みたいほんなんか後で読めばいいんです!
今はとにかく早く宿題を終わらすことに終始するべし!!
・自分の読解力で理解できる内容
これについてはもはや多くを説明する必要はないでしょう。
当然自分が理解できる範疇のことでないと、感想も何も出てくる感情は「無」ですからね。読んだところで結局作文用紙は真っ白のまま。
まあ理解できないとしても四書五行である『論語』『孟子』『大学』『中庸』『易経』『詩経』『書経』『礼記』『春秋』を読んでみて、「ざっくり読んでみたものの、書いてある内容を理解するには難しすぎました。」みたいなことを書けば、先生からは「科挙でも受ける気か!」といってウケくらいはとれるかもしれませんね。
科挙:昔の中国で行われていた気が狂いそうになるくらい難しくてレベルの高い官僚登用試験。難しすぎるあまり発狂して死人が出たりしたこと事もあったそう。
・何度も読み返したくなるくらいお気に入りの本
何回も読み返したくなるということはつまりそれだけ好きな本。
皆さんは好きなもの、ドラマや映画、漫画や音楽がある時って誰かにオススメしたりしませんか?
読書感想文は要は「この本読んだらこんなに面白かったから、ほかの人にもにも読んでほしい!」と思う気持ちを書いてるようなもんですからね、好きであれば好きであるだけ苦にならないわけです。
別に「面白かった」と思う本じゃなくても「マジで面白くない本」で感想文を書いてもいいとは思うんですけど、わざわざ苦行に身を投じなくてもいいんじゃないかなって思いますよ。僕は。
あとは、「読本説明文」にならない程度に、どういった展開があったのかとか、その時の登場人物の行動や心情なんかの説明したうえで、それに対する感想を書くことになるので、何回か読み返したり、そのページを振り返ったりする必要が出てくるわけです。
その時に、どこに何が書いてあるか分かっていればそれだけ時短になりますし、分からずとも、何度も読み返せるだけ物語にハマっていれば苦行にはなりませんからね。
この辺はそれなりに重要です。
とまあざっくりとはこんな感じです。
しかしてそういった本が自分の中でない場合は、無難に課題図書でも読んでおけばいいと思いますよ。
あれってお偉いさん方が「この位の年齢の子供たちならこの本読めばめっちゃ感動するやろ!」みたいな感じで選んでいるような本なのでね。印象は良いですよね。それなりに面白い本も多いですし。
個人的に読んでほしい本としてオススメなのは、
作者:恩田陸の『夜のピクニック』と、作者:湯本香樹実『夏の庭―The Friends』ですかね。中学生当時、あんま真面目じゃない人間たちも「めっちゃ面白い!」とか言いながら絶賛してたので、読みごたえはあるのではないかと。実際面白いですし。
最悪の場合は「3びきのこぶた」とか「マッチ売りの少女」でも全然いいと思いますよ。短いし、誰もが知ってる作品なので。
押さえておくべきポイント
ではでは、実際に感想を書く本を選び終わった後、どういった点に気を付けながら作文用紙を埋めていくのか、どんな流れで作文を書けばいいのか。
どうすればサクッと2000文字にも及ぶ文章を書くことができるのか?
それをここで紹介します。
・どこに感動したのかメモしておく
ここでの『感動』というのは何も「面白かった!」とか「読んでて楽しかった!」とか「驚きの展開ばかりで開いた口がふさがらない!」とか「これは全米NO.1のアカデミー賞が狙える快作だ!!」みたいなポジティブな感想だけではなくて、「なんやこのクソみたいな展開!」とか「お涙頂戴が安易すぎるわ!」とか「金払って損したレベル!」とか「読めるゴミ!」みたいなどす黒い感情によるネガティブな感想も含みます。
その作品を見て面白いと思うか面白くなかったと思うかは読んだ人次第ですからね。
それこそ十人十色、千差万別。読む人によって感想が変わるのは当たり前です。
そんなわけで、「なぜ面白いと思ったのか?」「なにが面白くないと思ったのか?」というのを場面と合わせてその要因を事前に、もしくは読んだ後でメモしておくと、後々スムーズに文章を組み立てることができます。
そう、今からあなたはその本の批評家。
時に厳しく、時に柔和に辛辣かつ的外れな評論をぶちまけましょう!
・作文時の『起承転結』や『序破急』は頭の片隅に留めておく程度でいい
物語や作品における基礎中の基礎とも呼べる『起承転結』や『序破急』。
読書感想文とは自分が感動するまでの物語を文章にした一つの作品と言えるものなんですけども、正直こんなこと考えて読書感想文書ける人なんかそうそういませんからね。
確かに意識すれば読みやすい文章になりはしますけど、こんなもんあっても無くても同じです。本気で芥川賞を目指して読まれたときにスタンディングオベーションが起きるような読書感想文を書きあげるのであればいざ知らず、作文用紙を埋めることが目標の今回においてはちょっとくらい破綻しても問題ありません。
ただ、あまりに破綻しすぎるのは日本語として、日本人としてどうかと思うのである程度は考慮しておいた方がいいと思います。
・自分に当てはまる場面があるならそれもメモしておく
後で「物語のこういう場面は今の自分と比べてこうだ。」という共感を示す文章を書くことができるので、つまりは「お、コイツできるな?」と思わせるための一手。
これに加えて「だから物語にのめりこんだ」とか「こいつ恵まれててむかつく」とかを書くことができれば、それは読んでいる時の感想ですし、何より文字数を稼ぐことができる。
・感想文を書くにあたっての大体の流れ
『起』物語の導入部分。どういった場面からその物語が始まるのかを説明している。
『承』読者自身が「まあそうだよね。」とか「なるほどなぁこういう場面なのか。」みたいに『起』からの場面をやや発展させた部分であることの理解を促す。
『転』ここで唐突に『承』で構築した場面や関係、展開がガラリと変容、またはびっくり急展開が起こる。名探偵コナンでいえば死体が見つかった場面。
『結』『転』での場面を落ち着けつつ、事態が収束に向かい、物語の締めくくりとなる場面。
といった流れで文章を書くことになるわけですけども、なんとなく『起承転結』や『守破離』を意識しつつ書く順番はこうだ!
①どんな本を選んだのか?
これは「誰が書いた何というタイトルの本です。ジャンルは何々と言うもので題材はこういったものだと思います。」みたいにざっくりとした内容でいいと思います。ここに関しては「私はこういう本を読みました。」という説明になります。
また、ただ「私は○○という本を読みました。」と書くよりは遥かに文字数を稼ぐことができます。
②なぜその本を選んだのか
「読書感想文を書かないといけないから。」
「課題図書だったから。」
「本屋でたまたま立ち読みしたら意外と面白かった。」
「友達が面白いと言ってた。(勧められた)」
「友達に借りてたので。」
「ずっと好きな作者の新作。」
「以前読んだときにものすごく面白かったから読み返した。」
「話題になってたので、ちょっと気になったから。」
「家の本棚にたまたま置いてあった。」
などなどなど、その本を選んだことには何かしらの理由があったはずです。
これは本当に何でもいいんです。
更に言えば読書感想文を書くのにわざわざ自分で本を買う必要なんてなくて、図書館で借りるなり友達に借りるなり、両親がたまたま読んでたのを隠れて読むなりいろんな経路で本を読むことができるわけですよ。
まあ一番は、実際に手に取って買った本で感想文を書くことですけどね。
なにせ本の作者に印税が入ってウハウハするから喜ぶ。書店も売り上げが入ってウハウハするから喜ぶ。あなたは読書感想文の題材を得られウハウハするから喜ぶ。
みんなハッピー。ラブ&ピース!
③本に対する最初の印象
「表紙がかわいい。」
「裏面のあらすじが面白そうだった。」
「話題の作者が書いた作品なんだからきっと面白いに違いない。」
とか、本を選んだ理由程ではなくてもある程度の感想は出てくると思います。
そう、ここで、第一印象という感想を書くことができるわけですね。
正直ここは蛇足感満載ですけども、しかし文字数を稼ぐためには手段を選ばない卑劣さ、しかし国語の先生から評価が上がりそうな文を書くという狡猾さが大事なのですよ。
④読み始めの感情
これについてはそれこそ人によって大きく変わるから何とも言えない部分はあるんですけど、例えば、1ページ目の1文字目からいきなり、
「うぉおおおおお!やばいぜこの文章!なんて天才的!蠱惑的すぎる1文字だぜぇぇえええ!ハァハァ・・・」
なんて奇人絶対いないじゃないですか?
だから「最初はあまり期待せずに読んでいたので、ややつまらなかった。」とか「初めから引き込まれるような文章でびっくりした。」とかそういう内容を書くことができれば万々歳です。
⑤その中で特に面白いと思った部分や面白くないと思った部分があれば書く
あればでいいんですけど、一番分かりやすいのが主人公や登場人物の性格に言及することですかね。
例えば「底抜けに明るい性格の主人公で、読んでいるこっちまで楽しくなる。」とか「恐ろしい程ひねくれた性格の嫌味な奴で、自分の鏡映しみたいな人物像に嫌気が差す。」とかそんな感じのことが書ければ最高オブ最高。
何より文字数が稼げますしね。
⑥場面の転調を見逃さない
読書感想文でなくても、普通は『起承転結』『守破離』になぞらえて文章が構築されています。
なので何かしら物語が一気に展開されるシーンがあるはずです。
つまりは『転』の部分。この『転』はその本の物語において急激な場面転換であるとともに、その本のストーリーをより一層際立たせ、面白さを引き上げる効果があります。
つまりここを見逃さないことが文章を書く上では大事。そして読書感想文でも同様に『転』や『破』として活躍してくれるはずなのです!
先ほどの例で言えば、
「底抜けに明るかった主人公が親友の死でものすごく暗くなってしまった。」とか「底抜けに明るかった主人公が実は今現在もいじめを受けていて、精神的に疲弊しきっていた。」とか「嫌味な登場人物が突然改心して、何があったのかと驚いた。」とか、そんな感じのことを書けるようになります。
これに付け加えて、「主人公が暗くなって自分も悲しい気分になりながらページを1枚1枚めくっていた。」とか「なぜあんなにも嫌味な奴が急にいいやつになったのか、それが気になりすぎてつい読むスピードが上がってしまった。」とかそんな思ってもないことをさもそれっぽく書くことができれば100点満点です!
これはあなたの普段の学校でのキャラクターや授業中の授業態度、生活態度やテストの点数なんかまったく関係なく、思ってもないことを書きまくりましょう!
とにかく思ってもない感想を書くのです!なんでもいいんです!うれしいとか悲しいとか!マジでなんでも!
ここが勝負どころです!むしろここで文字数稼がなきゃ後は「死」あるのみ!
「自分は芥川賞作家なんだ!」そう言い聞かせながらウソの自分で塗り固めましょう!
⑦転調が緩やかに収束に向かう場面も見逃すな!
俺たちの『転』はまだ続いている!油断するな!
絶対に激しい転換から緩やかに物語が収束に向かう場面があるはずです!見逃すな!
お前は転調を確実に殺しきるために狙いを定めるアサシンなんだ!意識を緩めるな!
例えば「明るかった主人公が○○のおかげで元の正確に戻った。」とか「結局主人公は心に暗い影を落としたままだった。」とか「あの嫌味な奴も周りに受けいられてた。」とかそういう場面をざっくり説明するのです。
そしてここからが思ってもない感想を長々と書き連ねるターン!
「そんな主人公をみて自分も心が弾み、それに躍動するかのようにページをめくるスピードも軽快になった。」とか「嫌味なアイツがあんなに周りになじむことができたということをかみしめながら話を読んでいたので、最初よりも読む速度が遅くなってしまった。」とかそんな思ってもないことをとにかく書く!書く!書く!
良いですか!?ここも文字数稼ぎ時!世はまさに大ウソつき時代!!
⑧いったん休憩
お菓子とかジュースとかそういうのをたしなむ時間です。
鉛筆持ってる手のひらの小指側見てみ?真っ黒だから。
たまにはね、緩やかな時をたしなむ時間も必要なんです。
⑨休んでる暇なんかねぇ!もうすぐ終わりじゃ!
本の物語が『結』になるに従って読書感想文も『結』へと向かいます。
なので、ここでは本を読み始めた最初の印象と、もうすぐ読み終わってしまう時点での印象の違いがどんなことか、説明するパートです。
「最初はつまらなかったストーリーも物語が展開するにしたがって、面白くなり、ページをめくる手が止まらなかった。」
「最初はつまらなかったストーリーも物語が展開するにしたがって、面白くなりはしたが、やや冗長な感覚を覚えた。」
「最初から最後までつまらなかった。」
「最初の引き込まれるような文章から期待を裏切らず、夢中になって物語を読み進めてしまった。」
「最初は引き込まれる文章ようなだったのに、急に重たい話になっていって読むのがつらかった。」
「最初は引き込まれる文章ようなだったのに、なんだこの話。出版社はよくこれでOK出したなマジで、ふざけんなよ。」
とかとかとか。どんな感想もあなたの感想!
そしてもうお分かりですね?意識しなければならない大事なこと!
思ってもないことを書くのです!
⑩実際に読み終わってからの感想
最後の締めくくりとして一番大事なことがこれ。
読書感想文の『結』は⑨からであるものの最後の締めくくりは大事です。
それは「読み終えた後、一息ついての感想。」
どんな内容が書けるのかと言えば、
「読んでいる最中は最初から最後まで面白かったのに、実際に終わってみたら印象に残る場面の少ないさっぱりした作品だった。」
「印象に残る場面があまりに多すぎて、読書感想文としてまとめるのがものすごく難しく、逆に作者のことを恨めしく思う作品だった。」
「最初から最後までずっとつまらない展開ばかりのようにも感じたが、読み終わってみたら案外深い内容が書いてあったのかもしれない。もう一度読み返してみたいと思った。」
「最初から最後まで面白いと思っていたが、読み終わってみるとなんだかそこまで深い物語じゃなかった気がする。今後特に読む気も起きないので今から古本屋に売りに行こうと思った。」
などなど、案外いろんな感想文を書くことができるんですね。それと共に読書感想文として「○○読了物語」締めくくりの一節一文となるわけです。
終わりよければすべてよし。中間までの内容が多少破綻してようとも、最後の締めくくりがきれいな文章で絞められているのであれば、なんかそれっぽくいい感じの文章になるわけです。
この「なんかそれっぽくいい感じの文章」はつまり、思ってもないことを書いた結果。
別にいいんです。本心がどう思ってるのかなんて自分以外の人間には絶対分からないんですから。上っ面だけ整えときゃ良いの。
・関西人になれ!
一番大事なことは最後にとっておいたわけです。
正直意味が分からないかもしれませんが読書感想文を書いている最中は「自分は今年の芥川賞受賞が確定している関西人の文豪なんだ!」と思いながら文章を書きましょう。
この意識でどうなるのか?なんとなくお察しの方がいるかもしれませんが、要は文字数が大幅にアップするのです!
このからくりに関しては、さっくり説明すると、「何事もオーバーな表現を使って書く」ということを常に意識することが大切なのです。たぶん。
例えば、ただただ簡潔に「飲んだお茶が熱くて舌も火傷してびっくりした。(22字)」と書くよりも、
「今さっき飲んだお茶を口に含んだ瞬間、口の中が灼熱地獄になったかと思うほど熱くて舌が火傷した。一瞬舌が取れたかと思うほどびっくりした。(66字)」
とものすごくオーバーな表現も交えて書いた方がどう考えたって文字数多いですよね。
自分が保有する語彙力によってもそれなりに左右されるかとは思いますけど、この例文を見ても、句読点含めて3倍も文字数が変わるんですよ!?
これを使わない手はない!
さらに言えばオーバーな表現を書くことに語彙力はあったほうが良いとはいえ、小学生並みの表現でも十分文字数を増やすことはできます。
ただ「熱かった」と書くよりも「太陽みたいに熱かった」。
ただ「びっくりした」と書くよりも「めちゃくちゃびっくりした」。
こうやって思ってもないことだろうが何だろうが、作者の文章を引用した部分以外、つまり自分の書いた文章ではすべてオーバーな表現で書き殴ることが最短最速で読書感想文を片付ける裏技です。
最後に
という訳で、一万二千字に及ぶ超大作による読書感想文の書き方。
綺麗事を言うのであれば少年少女の健全な共感性や感受性の育成のために、自分が最も感銘を受けた本を読み、自分がどう感じ取ったのかを文章に納めてほしいと思うばかりでありますが、んなことどうでもいいんだよ!遊びたいんだよ夏休みは!
社会人になったら夏休みないんだぞ!ふざけんな!休ませろよ!宿題あってもいいから!1ヵ月くらい休暇を寄越せや!!
しかしてまあ、このブログ記事を読んだことで全国にいる沢山の「読書感想文とかどうやって書けばいいのか分からない~。」とか「はぁ?読書感想文とか面倒くさいだけでやる気出ねぇわ。」とか「やば・・・明日で夏休み最後なのに宿題まだ一つも終わってない・・・。」とか言う学生諸君の助けになれば幸いですね!
リアルタイムで読んでいる人がいるのであれば、明後日から始業式になるのでこんな1万字超のブログを読み切るほど無駄な時間を過ごしている君はもう詰みだ!諦めて読書感想文だけ終わらせて先生に怒られような!
大丈夫、怒られるのは君だけじゃない。他にも沢山いるよ。
2020年以降の夏休み、もし君が夏休み初めにこのブログを見つけ、もし読書感想文を即座に片付けるための一助となったなら、それはそれでうれしいです!
ただ、この記事の書き方で読書感想文終わらせて、先生に何か追及されてもこのブログのことは黙っておいてね。
まあ、元も子もないこと言うと、正直読書感想文なんかテキトウに書いときゃいいやん。